
薬剤師って国家資格だし安定しているよね。
資格あれば一生食べていけるから安心だよね。
このような言葉を耳にしたこと、ありませんか?
確かに、薬剤師は国家資格ですし、医療の一端を担う専門職です。
しかし、時代が急速に変化している今、「資格があるから安泰」とは一概に言えない時代になってきました。
この記事では、薬剤師という職業の「現実」と「将来性」について再考し、これからの時代にどう備えるべきかを一緒に考えていきます。

それでは詳しくみていきましょう!
資格神話の崩壊?薬剤師も例外ではない
以前は「資格さえ取れば一生安泰」という考え方が一般的でした。
とくに医療系国家資格はその代表格。
薬剤師もそのひとつとして、高収入・安定・社会的信頼を得られる職業とされてきました。
しかし、近年はその「資格神話」に疑問符がつくケースが増えています。
実際、薬剤師の年収は上がっていない
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、薬剤師の平均年収は横ばいか、微増、地域によっては下落傾向にあることも。
新卒初任給も伸び悩んでおり、10年前と比較して大きな上昇は見られません。

物価上昇しているのに給料が上がっていないのは問題ですねよね。
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コンビニより多い?飽和する薬局
全国の薬局数は2025年時点で約6万店舗。
実はこれはコンビニの店舗数よりも多いんです。
都市部では薬剤師の求人倍率が1.0倍を下回る地域も出てきており、売り手市場ではなくなりつつあります。
AIやロボットの台頭
調剤の自動化、AIによる服薬指導補助、オンライン服薬指導など、技術革新の波は確実に薬剤師業務にも押し寄せています。
「手で薬を数える」仕事は確実に減少しつつあります。
現場の声:薬剤師の「働きにくさ」と「危機感」
現場で働く薬剤師からはこんな声も聞こえてきます。
「ルーチンワークが多く、やりがいを感じにくい」
「医師や看護師に比べて立場が弱く、意見が通りづらい」
「OTCや健康相談にも対応しなければならず、求められるスキルが増えている」
つまり、薬剤師は今、業務の幅が広がっている一方で、従来の「資格があるから安心」という立場に甘えていると、仕事がつまらなくなり、自分の価値を見失いやすいという問題を抱えているのです。

確かに薬剤師の仕事は毎日同じ事の繰り返しです。
それでいて正確さが必要でなんとも地味な仕事ですよね・・・
薬剤師の将来性をどう見るか?
では、薬剤師の未来は暗いのでしょうか?
結論から言うと、「今のままでは厳しいが、アップデートすれば希望はある」です。
ポイントは以下の3つです。
“薬剤師+α”のスキルが求められる時代に
今後、ただ薬を調剤するだけでは淘汰されてしまう可能性があります。
しかし逆に、「薬剤師+〇〇」のスキルを持つ人材は非常に重宝されるでしょう。

これは10年以上前の私が学生の時からずっと言われてきたことです。
たとえば、
- 薬剤師 × マーケティング → 製薬会社のマーケ職
- 薬剤師 × ITスキル → 医療データ解析や電子カルテ開発
- 薬剤師 × 教育 → 薬学教育・研修講師
など、多様なキャリアの可能性があります。
在宅医療・地域医療での役割増加
高齢化社会が進む中、薬局から一歩出て「患者の生活に寄り添う薬剤師」へのニーズは確実に高まっています。
とくに在宅訪問薬剤師の役割は、医師や訪問看護師との連携が不可欠で、今後の医療に欠かせない存在となるでしょう。

高齢者がどんどん増え、介護施設も増えてきていますよね。
これからは在宅訪問薬剤師の需要がますます増えていくと思います。
専門性の高い領域へのシフト
抗がん剤・免疫抑制剤・精神科領域など、専門知識が必要な分野では、薬剤師の存在意義がより高まります。
病院薬剤師や認定薬剤師の道を選び、専門性を高めることも将来性につながります。
今、薬剤師に求められている“マインドチェンジ”
薬剤師として「食いっぱぐれない」ためには、次のようなマインドチェンジが必要です。
“資格があるから安心”から“自分の価値をどう高めるか”へ
時代に合わせてスキルや知識をアップデートし、自分の市場価値を常に見直す姿勢が大切です。
“守り”ではなく“攻め”のキャリア設計を
待っているだけでは変化に飲み込まれます。
副業、資格取得、SNSやブログ発信、講演活動など、自分からチャンスを作る姿勢が必要です。

最近ではインスタやXで薬のことを発信しているインフルエンサーも多くいますね。
学び続ける姿勢が差をつける
たとえば、今人気の「データサイエンス」「英語」「ビジネススキル」などを学び、医療の枠を超えた視野を持つことで、新しい可能性が広がります。

英語×薬剤師はメディカルライターや翻訳の仕事など、仕事の幅が大きく広がります!
まとめ:薬剤師こそ「資格のその先」を考えるべき職業
薬剤師は依然として社会的に重要な職業です。
ただし、環境の変化は確実に起きています。
「資格があるから安心」という考え方に甘んじていては、将来の不安はむしろ増すばかり。
むしろ今こそ、「どうすれば薬剤師としての価値を高められるか」「どんな分野と掛け合わせれば面白いキャリアが築けるか」を本気で考えるべき時期ではないでしょうか。
資格は“スタート地点”に過ぎません。その先のキャリアをどう描くか。
それがこれからの薬剤師にとって、一番重要な問いなのです。
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