近年、調剤薬局業界では「在宅訪問(在宅医療)」を行う店舗が増えています。
患者さんの自宅や施設を訪問して服薬指導を行う「在宅業務」は、薬剤師の新しい役割として注目されていますが、一方で「在宅業務のない薬局で働きたい」と考える薬剤師も少なくありません。
この記事では、在宅訪問のない調剤薬局の探し方や、実際に働くメリット・デメリットを詳しく解説します。
在宅訪問がない調剤薬局とは?
「在宅訪問がない調剤薬局」とは、在宅患者や施設入居者への訪問・服薬指導を行っていない薬局のことです。
在宅業務を行う薬局では、医師の指示のもと、薬剤師が患者の自宅や介護施設を訪問し、服薬状況の確認や薬のセッティングなどを行います。
一方、在宅業務を行わない薬局は、来局患者への窓口業務が中心となります。
在宅訪問がない薬局が選ばれる理由
在宅医療が広がるなかでも、「在宅なし」の薬局を希望する薬剤師が多い理由には、次のような背景があります。
- 外回り業務が苦手・負担に感じる
- 車の運転に自信がない
- 家庭との両立を優先したい
- 施設や訪問先での人間関係にストレスを感じたくない
- 本来の調剤・投薬業務に専念したい
特にママ薬剤師やブランク明けの方から、「在宅業務がない薬局を探しています」という声が多く聞かれます。
在宅訪問がない調剤薬局の見つけ方
1. 求人サイトで「在宅なし」「外来メイン」で検索
転職サイトを活用する場合は、求人検索条件で「在宅なし」「外来メイン」「外来中心」といったキーワードを設定しましょう。
たとえば、以下のような条件を組み合わせると効率的です。
- 勤務形態:パート・常勤どちらでもOK
- 勤務時間:9:00〜18:00(夜勤・当直なし)
- 特徴:在宅業務なし、外来メイン、車運転不要
求人サイトによっては「在宅医療あり/なし」を絞り込める項目があるため、複数サイトを比較して探すのがおすすめです。
おすすめの薬剤師転職サイト
・ファルマスタッフ
・アポプラス薬剤師
・【ファル・メイト】
・薬剤師専門の転職サービス【ファーマキャリア】
2. 求人票の「業務内容」を必ず確認する
求人票には「業務内容」欄に
外来処方中心(在宅なし)
と書かれている場合が多いです。
一方で、「一部在宅あり」「施設対応あり」などの表現があれば、完全に在宅がないとは限りません。
実際に応募前に、担当者に確認を取ることが重要です。

逆に私の職場は在宅も行っていますが、私は調剤専門薬剤師として働いているので在宅に携わることはないです。
まずは実際に確認することが大事です!
3. 面接で「在宅の有無」を明確に質問する
面接では、以下のような質問をしておくと安心です。
「在宅業務は今後導入予定はありますか?」
「外来業務と在宅業務の比率を教えてください」
薬局によっては「現在は在宅なしでも、今後導入を検討している」ケースもあります。
長く働くことを考えるなら、将来的な方針まで確認しておくとミスマッチを防げます。
4. 個人薬局・門前薬局を中心に探す
在宅訪問を行っていない薬局は、個人経営の薬局や小規模な門前薬局に多い傾向があります。
大手チェーン薬局では、在宅医療への対応を強化しているところが多いため、在宅業務が発生する可能性が高めです。
個人薬局は業務がシンプルで、地域密着型。患者さんとの距離も近く、落ち着いて働ける点が魅力です。
在宅訪問がない薬局で働くメリット
1. 外回りや車の運転が不要で安心
在宅業務がない薬局では、外出や運転の負担がありません。
運転が苦手な方や、事故リスクを避けたい方には大きなメリットです。
2. 調剤・投薬業務に集中できる
在宅業務がない分、店舗内の業務に専念できるのが魅力。
調剤や服薬指導にじっくり取り組みたい薬剤師に向いています。
外来患者が中心のため、疾患や薬の種類も幅広く、スキルアップにもつながります。
3. 残業が少なく、ワークライフバランスが取りやすい
在宅対応がある薬局では、訪問スケジュールや急な依頼で残業になることもあります。
その点、在宅なしの薬局では定時で帰れるケースが多く、家庭や育児との両立がしやすい環境です。
4. 精神的なストレスが少ない
在宅業務では、患者さんや家族・介護スタッフとの関係構築が必要です。
人間関係やコミュニケーションに疲れてしまうことも。
店舗内業務中心なら、そうした対人ストレスが比較的少なく、穏やかな職場環境で働けます。
在宅訪問がない薬局のデメリット
1. 年収がやや低めになることがある
在宅対応を行う薬局では、在宅加算を得られるため、給与水準が高い傾向にあります。
そのため、在宅なしの薬局では年収が若干低めになる場合もあります。
2. スキルアップの幅が限定される
在宅医療に携わると、医師・看護師・介護職などと連携し、チーム医療の経験を積むことができます。
在宅なしの場合、こうした連携スキルや疾患管理の経験を積む機会が限られる点はデメリットです。
3. 求人数が少なめ
地域によっては、在宅なしの薬局求人は限られています。
とくに都市部では在宅業務を導入している薬局が多いため、勤務地の選択肢が狭まる可能性があります。
在宅訪問がない薬局に向いている人
- 家庭・育児と両立したいワーママ薬剤師
- 車の運転や外回りに不安がある人
- 人と深く関わるより、調剤に集中したい人
- 安定した勤務時間で働きたい人

私も子育て両立のためしばらくは在宅に携わるつもりはありません。
子供に手がかからなくなったタイミングで考えてみるのもいいと思います!
これからますます在宅医療が増えていくと思います。
まとめ|「在宅なし」も立派な選択肢
在宅医療が重視される時代でも、「在宅なし」の薬局で安心して働く選択肢はあります。
自分のライフスタイルや得意分野に合った職場を選ぶことが、長く薬剤師として活躍するための第一歩です。
在宅業務に抵抗があるからといって悩む必要はありません。
「在宅なし」「外来メイン」「地域密着」など、自分の希望条件を明確にし、転職エージェントをうまく活用して探してみましょう。
ポイントまとめ
- 求人検索で「在宅なし」「外来中心」をキーワードに
- 求人票・面接で将来の在宅方針も確認
- 個人薬局や門前薬局が狙い目
- ワークライフバランス重視の人に最適
「在宅なし」だからこそ得られる安心感と働きやすさ。
自分らしく働ける薬局を見つけて、無理のないキャリアを築いていきましょう。
-
-
【体験談】実際に選んだオススメの薬剤師転職サイト5選
今回の記事は転職を考える皆さんの知りたい情報を、実際に転職会社を活用し転職を成功させた私が紹介します! 実際に登録したことがある転職会社 ファルマスタッフ マイナビ薬剤師 ヤクジョブ ファーマキャリア ...
続きを見る